King Crimson『Isrands』
今回の『Isrands』も、ずっと前からレンタルで愛聴していたものをこの度書い直したもの。
これも相当好きなアルバム。
どれくらい好きかというと、King Crimsonのスタジオアルバムの中では、これが一番好きかもしれないほど。
日によるけどネ。今日はIsrandsの日です。
このアルバムの特徴は、なんといっても楽器の豊富さにある。
ゲストだけでも、コントラバス、ピアノ、コルネット、オーボエと、ちょっとしたクラシックやジャズのアンサンブルができるような豪華さ。
この楽器のおかげで、アルバム全体の音が暖かく、包み込むような広がりを持ったものになっている。
しかし、そんな音の暖かさがそのまま曲に反映されないのがKing Crimson。
弦も管もピアノも、一曲目から即興的なチェイスを繰り広げ、二曲目に入るとギターがガリガリとかき鳴らされ……と、緊張感は徐々に高まっていく。
落ち着いた音の中に漂う不穏さ。その息苦しさに耐えきれなくなった頃、クールダウンするかのような「Prelude: Song of Gulls」が入り、そして感動的な表題曲「Isrands」へ。解放された意識は、ジャケットの三裂星雲の中へ溶けていくような……
緊張と開放、光と陰のバランスが絶妙な一作。
お気に入り度★★★★★
「Isrands」が好き。King Crimsonの歴代ボーカルではボズ・バレルが一番好きだなあ。