Hatfield and the North『The Rotters’ Club』
今回のアルバムはHatfield and the Northの『The Rotters’ Club』。
Hatfield and the Northはスタジオアルバムを二枚だけ残して解散してしまったが、これはその二枚目である。
牧歌的ながらも、激しいインタープレイによる盛り上がりもあり、それがまた美しい。
激しいながらも重く鋭いわけではなく、あくまでも角が丸い感じ。
幻影的なメロディがジワジワと絡まり合い、徐々にテンションが上がっていくような……
そこに乗っかるのがリチャード・シンクレアのボーカル。
これはもう文句なしに良い。これだけ柔らかで暖かいボーカルはそうそういないだろう。この牧歌的で幻想的な雰囲気に、彼のボーカルが寄与するところは大きい。
初聴で格別に衝撃を受けるようなアルバムではないのだろうが、
その凄さはわかる。
また何回か聞けば、あるいは何年か後に聞けば、
ハマるタイプのアルバムなのだろうな。
お気に入り度★★★