Bill Evans『alone』
今回のアルバムはBill Evansの『alone』。
これまではトリオでの作品を主に聴いてきたけど、今回はピアノソロ。
ピアノソロはまだキース・ジャレットの作品しか聴いたことがないので、比較対象を据えることで生まれる発見があればいいなあと思って購入した。
やっぱりすごく繊細だなあ。
柔らかいながらもどこか寒々しい。
演奏家ってのは曲に没入していても、必ずどこかに曲、コンサート、録音全体を俯瞰する自分を持っていて、様々なところで釣り合いを取っていかなくてはいけないものだと思っているのだけれど、
彼の場合はその俯瞰成分がどこか表出しているように思える。
まさに「alone」という感じ。
まあ、そんなにピアノを聴いた経験があるわけでもないし、彼の人生や数々の逸話を知っているからそう思うんだろうけど……
ほら、あの見た目、なんか俯瞰好きそうだし……
やっぱりキースのあのエモエモにエモい演奏ばかり聴いているとこういうシュッとした演奏は物足りなく感じてしまうなあ。
しかしピアノって楽器はすごいですね。ソロでもめちゃくちゃ聴き応えがある。人によって全然音が違うから飽きない。
もっといろんなピアニスト聴いてみたいな。アート・テイタムとセロニアス・モンクを勧められているので、そのへんから聴いてみようかな。また先立つものが溜まったら……
お気に入り度★★★
「Here's That Rainy Day」が一番好き。