A.C.T.『Last Epic』
スウェーデンのバンド、A.C.T.の3rdアルバム『Last Epic』。
なんだろう……サーカス感がある。
歌メロは終始スッと入ってくる馴染みやすいものなんだけれど、
演奏は二転三転、コロコロ変わって十転くらいするぞ。
Dream Theaterもかくやとばかりのゴリゴリプログレメタルになって、ギターとシンセがバチバチのアンサンブルを決めてきたかと思えば、次の瞬間にはひょうきんな跳ねるリズムに乗ってシンセがピコピコ舞い踊る。
プログレ的なリズムをポップな歌モノに落とし込むという点では、Moon Safariなんかにも近いのかもしれないけど、Moon Safariはひたすら歌モノだったのに対してこちらはメタルプログレハードなんでもござれの道化師的音楽。
このサーカス感は、どちらかというとQueen的といったほうがわかりやすい気がする。コロコロ表情を変えるんだけど、決して難解ではないんだよな。
かなり気持ちいいアルバムだった。
お気に入り度★★★★
「Wailings from a Building」「Torn by a Phrase」そして「The Observer」以降の曲が好きだった。雰囲気が一貫したアルバム構成だけれど、特にThe Observer以降の曲は組曲的。