never young beach『YASHINOKI HOUSE』
今回のアルバムはnever young beachの『YASHINOKI HOUSE』。
新進気鋭のバンドが2015年に送り出した、1stアルバムだ。
初めて聴いた時は、それはもう衝撃だった。
まさか今、こんなにカッコいいバンドが登場するとは!
2015年版、日常系フォークロックの正統後継者という感じ。
3曲目(上の動画)なんかは特にサニーデイ・サービスっぽいし、7曲目なんかは特にはっぴいえんどっぽい。
サニーデイ・サービスは、はっぴいえんどのような世界観を持ちつつも、音や歌詞を90年代のものにブラッシュアップしていた。
never young beachもまた、日常の幸せを見つめて拾い上げるような歌詞とどこかノスタルジックなメロディを継承しながら、ところどころに今っぽいフレーズを入れてきていて面白い。
ギターの掛け合いやきらびやかな音の散らし方も心地よい。トリプルギターという珍しい編成が活きているなあ。
しかし、気持ち良くて楽しいだけかというと、そうでもないな。
結局生活はままならないことばかりなのだけど、その中でもふわふわとした希望を持ちつつ日々を行きていこうとする、2015年ならではの姿勢が垣間見える気がする。
そうして最後は、物思いに沈みながらいつのまにか眠りに落ちる。
モヤモヤとしながらも続いていく日常。
単なる焼き直しではない、彼らならではの世界観がここにはある。
お気に入り度★★★★
「あまり行かない喫茶店で」が好き。