OGRE YOU ASSHOLE『ハンドルを離す前に』
今回のアルバムはOGRE YOU ASSHOLEの新作『ハンドルを離す前に』。
初聴の感想は「感情がないなあ」というものだった。
歌謡曲的なメロディの良さは失われていないのだけれど、
何らかの感情を起こさせるようなメロディはほとんどない。
良いメロディだけど、それを聴いて悲しくなるとか、嬉しくなるとかそんなことは全く無く……
かといって突き放すような冷たさがあるかというとそうでもなく、聴きやすいし親しみやすいのに何の感情も発生しないという不思議な音楽になっている。
音数は今回も少なく、さらに前作までは残っていたドリーミーさも抑えられている。
これも「感情のなさ」に寄与しているんだろうな。
ボーカルの出戸がもともと持っていた一歩引いた感じというか、当事者意識が無い感じも際立っている。
お気に入り度★★★★
「ハンドルを離す前に」「もしあったなら」が好み。
あ、昨日このアルバムのリリースツアーのライブに行ってきたんですけど、
めちゃめちゃ良かったです。めちゃめちゃ良かった。
ライブで聴く『ハンドルを離す前に』の楽曲は全然表情が違う。
もともとライブとアルバムで違うことやるバンドだということはわかっていたけれど、まさかここまで化けるとは!
CDでしか聴いたことがない人がライブの映像を見たら、きっとOGRE YOU ASSHOLEに対する認識が大きく変わるはず。
特に「ロープ(Long ver.)」のテンションは最高なので、ぜひ見てみてくださいな。